エンジニア向けのBIツール、QuaryをBigQueryに接続して使ってみた(CLI編)

エンジニア向けのBIツール、QuaryをBigQueryに接続して使ってみた(CLI編)

Clock Icon2024.05.28

こんちには。

データアナリティクス事業本部 機械学習チームの中村(nokomoro3)です。

今回は以下の記事の続きです。少なくとも以下の記事の「モデルの追加」までは実施した前提で説明します。

本記事では前回触れられなかった、QuaryのCLIを紹介したいと思います。

CLIの使い方

quaryのコマンドの使い方は以下で確認することができます。

quary -h

# Usage: quary.exe [OPTIONS] <COMMAND>
#
# Commands:
#   init                 Initialize demo project with sample seeds & models inside current directory
#   compile              Validate the project structure and model references without database
#   build                Build and execute the model views/seeds against target database
#   test                 Run defined tests against target database
#   convert-dbt-project  Convert a dbt core project to a quary project and place in the specified path
#   snapshot             Execute snapshots to capture data changes over time
#   generate-sources
#   help                 Print this message or the help of the given subcommand(s)
#
# Options:
#   -p, --project-file <PROJECT_FILE>  Project file location [default: quary.yaml]
#   -e, --env-files <ENV_FILES>        .env file locations to pull env vars from [default: .env]
#   -h, --help                         Print help
#   -V, --version                      Print version

コマンドの詳細は以下のような形です。

  • init
    • デモプロジェクトを作成
  • compile
    • データベースを使用しない検証を実行
  • build
    • データベースに対するviewやseedの構築と実行
  • test
    • データベースに対して定義されたテストを実行
  • convert-dbt-project
    • dbtプロジェクトをquaryプロジェクトに変換し、指定されたパスに配置
  • snapshot
    • スナップショットを実行し、時間の経過に伴うデータの変化をキャプチャ
  • generate-sources
    • 詳細説明なし

この中で、今回はbuild、testなどを使用してみたいと思います。

準備 - 認証情報のセットアップ

CLIを実行する場合は、前回のVSCode拡張機能と異なり、Google Cloudの認証情報が必要です。

Google Cloudのメニューから「IAMと管理」を選択し、「サービスアカウント」をクリックします。

query-get-started-with-windows-and-bq-by-cli_2024-05-28-19-05-21

以下から「サービスアカウントを作成」をクリックします。

query-get-started-with-windows-and-bq-by-cli_2024-05-28-19-06-53

サービスアカウント名を付けて「作成して続行」をクリックします。

query-get-started-with-windows-and-bq-by-cli_2024-05-28-23-13-39

ロールに「BigQuery管理者」を付けて、「続行」をクリックします。

query-get-started-with-windows-and-bq-by-cli_2024-05-28-23-14-20

以降は特に何もせず、「完了」をクリックします。

query-get-started-with-windows-and-bq-by-cli_2024-05-28-19-26-46

サービスアカウント一覧に戻りますので、作成したサービスアカウントをクリックします。

query-get-started-with-windows-and-bq-by-cli_2024-05-28-19-28-14

「キー」というタブをクリックします。

query-get-started-with-windows-and-bq-by-cli_2024-05-28-19-28-49

「鍵を追加」をクリックします。

query-get-started-with-windows-and-bq-by-cli_2024-05-28-19-29-47

以下のようなダイアログがでますので、「JSON」を選択し、「作成」をクリックします。

query-get-started-with-windows-and-bq-by-cli_2024-05-28-19-30-12

キーファイルがJSONでダウンロードされます。

そちらのファイルをQuaryのプロジェクト直下に配置して、さらに同じ階層に以下のような .env ファイルを作成しておきます。

GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALS="./{キーファイル名}"

こちらでQuaryのコマンド実行時に、認証情報を読み込ませることが可能です。

以上で準備は完了です。

quary build

quary build は作成したモデルファイルに基づいて、データベース(今回はBigQuery)上にViewを作成することができます。

前回、 rating_mean_per_user_selected.sql を作成しましたので、そちらがViewとして作成される形となります。

quary build

#   ========================================       2/2       done
# Created 1 model in the database

build実行後は、前回作成したモデル rating_mean_per_user_selected がViewとしてBigQuery上でも作成されていることが確認できました。

query-get-started-with-windows-and-bq-by-cli_2024-05-20-11-46-27

quary test

quary test は前回 schema.yml 記載したような以下のようなテストを実行するものです。

models:
- name: rating_mean_per_user_selected
  columns:
  - name: rating_mean
    description: rating mean per userId
  - name: userId
    description: user identifier
    tests:
    - type: unique # ここがテスト

実行すると以下のようになります。

$ quary test

# BigQuery { project_id: "{Google Cloudのプロジェクト名}", dataset_id: "ml_latest_small" }
# running tests 1
# all tests (1) were run and passed.

またVSCodeの拡張機能の方で、実行したテストの結果を見ることができます。以下のアイコンをクリックします。

query-get-started-with-windows-and-bq-by-cli_2024-05-28-22-53-55

すると、以下のようなModel Test Reportを確認できます。

query-get-started-with-windows-and-bq-by-cli_2024-05-28-22-54-28

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はQuaryというエンジニア向けのBIツールを、CLIから試してみました。

今後も情報があればブログにしたいと思います。本記事がご参考になれば幸いです。

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